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シェアエコノミー派でしたが、マイカーを買ってしまいました。



ちょっとお久しぶりです。ニューヨークのココマスダ です。


はい、色々忙しくしておりましたが、先ず、パンデミックのお陰で、自分の信条に反したマイカーを買ってしまいました。

2018年モデルのフォルクスワーゲン ティグアン SEL です。


車を買う事になったのは、娘の存在が大きかったと思います。

娘は18歳で運転免許をとってから、「車欲しい!車欲しい!」と言い続けてきました。最後は諦めて、バイトで貯めたお金で好きな車を買う、と言っていたのですが、それが実現するには後数年かかるでしょう。今私が車を買って娘も運転できるようにしてあげたいと思った理由は、

① せっかく大学生活を始めたのにコロナ禍になり、夏休みは台無しになり、現在は自宅からオンライン授業を受ける事になって、人生の楽しい時期に自由が奪われているから。車があれば、郊外で大きな家に住んでいる友達のところにも行かれます。

② 怪我で両膝の前十字靭帯(じんたい)損傷の手術をした後に完治せず、バレーボール人生を諦めてアスリートとしての自分のアイデンティティーを失って、将来何になって何をしたいのかが見えず悩んでいるから。車がないと、仕事やインターン、キャンプカウンセラー等の機会も限られます。



マンハッタンでマイカーを持つことの難しさ

マンハッタンでマイカーを持つことの問題は、車を買うことよりも、駐車場代です。

この写真は、私が住んでいるビルの駐車場の料金表。


月極駐車料金は、675.82ドル、約7万1千円です。これに18.375%の税金が加算されるのですが、ニューヨーク市民は、住民証明を提出すれば8%低くなります。それでも馬鹿らしい値段!

これでもトライベッカの他の駐車場に比べると安いのです。結婚していた時は、共働きだったので、駐車場代は私が払っていました。


こちらでは日本のように、駐車スペースがないと車が買えない(でしたよね?) 規則はないので、駐車場スペースを持たずに路上駐車だけをする人も多いのですが、これには皆さん毎週かなりの時間を費やすようで、喧嘩になることも多いとか。怖っ!出来ない。


その上に、コロナ禍でたくさんのレストランが屋外営業を始めて路上駐車スペースが大幅に減ってしまったために、路上駐車が更に難しくなりました。


父親(私の元夫)の車を何度か借りた時に路上駐車を試みた娘は、駐車スペースを見つけるのに何時間も費やしたようで、「ママ、路上駐車は絶対に無理!駐車場料金を払えないのなら車を買うのは辞めた方がいいよ。」と忠告してくれました。


で、一旦は車を買う事を諦めたのですが、Zipcarを借りて遠出をして、急いで帰ってこなければならなかった時に、「やっぱり自分の車が欲しい。」と思い、色々検索した結果、ハドソン川沿いのピア40にある巨大な駐車場ならば料金が約半額ということがわかりました。ラッキーな事に、その駐車場はうちから歩いて約15分、Citibikeのドックがすぐ横にあり、自転車に乗れば5分ほどなので、最悪の場合はそこと月極契約をする事にしました。普段は一番安い屋上に停めて、雪が降る時期だけ屋内に移ることが出来ることも確認しました。



私のマイカー選択の絶対条件

最初は新車を買うか、中古車にするか、は決めてなかったのですが、絶対条件は以下でした。

① 予算は3万ドル

② 車体は白

③ コンパクトSUV

④ サンルーフがある事

⑤ iPhoneを繋げられるApple Carplay がインフォテインメント・システムに搭載されている事

* Infotainment (インフォテインメント): インフォメーション(情報)とエンターテインメント(娯楽)の語を組み合わせた造語。 車載システムにおける情報提供には、主に経路案内(カーナビゲーションシステム)や道路交通情報の表示などが含まれる。


①マイカー購入には老後貯金(全額投資中)からお金をおろして現金で買おうと思っていたので、不動産購買も考慮して現実的に考えました。調べているうちに、今はローンの金利が非常に低く(最低で2.9%) 、ローンはいくつかの銀行から簡単に許可されたので、10万ドル (約105万円 )だけ前金で払い、後は5年ローンを組むことにしました。

②は、亡き父が「白い車は一番安全だから車はいつも白を選びなさい。」と言ったのが大きいですが、単に好きです。

③は、ウッドストックの田舎の別荘で冬を越した経験と、背が低い私が楽に自転車を運んだりの実用性を考えて、です。田舎に家を買う可能性があるとすれば、4輪駆動でないと安心できないし、セダンのトランクは小さすぎます。アメリカ人は地球温暖化に関係なく大型車が大好きで、この界隈に路上駐車されている車はほとんど大型SUVですが、私には一番小さいタイプ、コンパクトSUVで十分。

④は、同じ車種でも1段階上のモデルを買わなければならず値段が加算されるのですが、車はGetaway (短期休暇)のために使う私と娘にとって必須!

⑤ 中古車でも2017年以前ぐらいはアウト。


カーリースも友人に勧められて検討したのですが、年間の走行距離制限があることがわかったので辞めました。

いつかアメリカ横断旅行をしたいと思っているし、コロナ禍が続いて海外旅行が出来ないとしたら、車での旅行をする機会が多くなると思うので。



マイカーを買う事、そして買った車がどうして私の信条に反しているか、の3つの理由


その1:

シェアリングエコノミーを利用して生活していこうと思っていたので。

8年前に離婚してから持っていた別荘も車も売って身軽になり、トライベッカの住まいは元々賃貸ですから、「これからは出来るだけシェアエコを利用しよう!」と決心して、『持たない贅沢』という本を書こうと思っていたぐらいなのです。別荘は持たずに好きな時に airbnb を借り、自転車はもちろん Citibike (シティバイク) を利用。


車を売った後はカーシェアリングサービス大手の Zipcar (ジップカー)に入会して、車が必要な時だけ借りていました。Zipcarはそこら中の駐車場に車が置いてあって、車種も格安なスバル(Zipcarのロゴが車体についているのがマイナス点) からベンツのSUVまで揃っていて、その時の目的によって違う車がネットやアプリからサクッと借りられるのでとても気にいってました。不便だったのは、大型連休の時には以前から予約しておかないと車が完売になってしまう事と、遠出をして時間を延長したくなっても、後に予約が入っていたら車を返さなくてはならない事ぐらい。それでも、マイカーを持って、毎月保険料と駐車場代を払うことを考えたら Zipcar で十分、と思っていました。


それが、コロナ禍で全てが変わってしまいました。


先ず、ソーシャルディスタンシングでもできるスポーツのサイクリングをするために、ロードバイクを買いました。普段マンハッタン内を回るにはCitibikeは利用し続けていますが。


自宅待機が始まった3月ごろは、 Zipcar借りて感染しないかな?と心配で躊躇していたのですが、私が自転車で事故ったのを助けに来るために、娘がZipcarをすかさず借りてくれちゃいました。運転する前にちゃんと消毒剤でそこら中消毒してくれたらしいし、その時は車内でもマスクしていたかも。その時の事は、こちらに書きました。→ こんな時だから経験できた人の優しさと娘の成長


その後、地下鉄に乗りたくないがために何度か Zipcar を借り、6月の末から遠出もするようになったのですが、ニューヨーカーは皆同じことを考えていただろうから完売になっている日が多くなり、サービスの質もどんどん低下していったのです。数日の旅には普通のレンタカーも借りましたが、レンタカー会社は車を清潔に保つのをかなり徹底していて安心でしたが、Zipcarはどのぐらいの頻度で車を掃除するのかわからず、車内が汚いこともしばしば。借りるたびに自分たちで徹底的に消毒しなくてはなりません。借り終わった後に車内を綺麗にしていかない人たちの気がしれませんが、ペットボトルやスナック菓子の袋などのゴミをそのまま置いていく人は多いです。


数週間前に車を借りた時にはあまりに汚くて、写真を撮って報告しました。報告しないと、私の後に借りた人に私のミスだと思われて報告されたら困りますから。ニューヨーク在住で Zipcar を利用している方、車を借りたら最初の点検を忘れず、気になることがあったらすかさずスマホから報告しましょう。


車内の問題だけではなく、コロナ禍で従業員が減ったのか、Zipcarのサービスの質はどんどん低下して、電話でのカスタマーサービスは待ち時間が長くなりました。需要が増えて儲かっているはずなのですが! 車を取りにいったらカードが作動せず、別の車が用意されるのを待たなければならなかったり、車を返したのに、「延長しますか?」というメッセージが入ったり。急激な需要の増加に対応出来ていないのかもしれません。


娘は自分で大学生として会員になっているのですが、数週間前に車を借り、時間より早く車を返したのに、あちらのネットワークミスなのか、3時間超過と記録されて追加で130ドルをチャージされ、返金を要求しても受け入れられず、現在交渉中。酷いですよね!


7月は田舎に不動産購買を検討したりして遠出をすることも多くなり、1ヶ月に7〜800ドルをZipcarに使うようになったので、やっぱりマイカーかな〜と車の購入を検討し始めてから色々悩み、娘の意見も考慮したので更に難しくなり、実際に買うまで2ヶ月かかりました。


その2:

ガソリン車である、ということ。

私は、出来るだけエコな生活をしようと努力していて、いずれはサステナブルな家を持ちたい、と思っているぐらいなので、少なくともハイブリッド車を買うべきだったのです。でも、性能が高いと言われているハイブリッド車のデザインはどうしても好きになれないのです。その上で高い! 電気自動車のテスラはまだ値段が高すぎるし、田舎ではチャージステーションがまだまだ少なく不便なのでアウト。


その3:

ヨーロッパからの輸入車である事。

私が正直に好きなのは全てヨーロッパのブランドの車なのですが、今回はアメ車か日本車を買ってあげたいと思いました。アメリカでもとにかく評価が高いのは日本車です。売る時にも高く売れるのはわかっています。でも、、、ハイブリッド車と同じで、デザインが私の感覚ではないのです。


どの日本車も未来的というか、

車のフロントが昆虫の顔みたいに見えるというか、

方々を削ったようなデザインが好きになれません。

そして最近流行っているあのどでかいフロントグリル! 何あれ?!  全く理解できないのですが、これは好き好きなのでしょうねぇ〜。私はシンプルでエレガントな車のデザインが好きです。幸い娘も同感。


日本車がダメならアメ車、と思ったのですが、アメ車のロゴのデザインはどうしてあんなにダサいのでしょう? デザイナーとしては許せません。ダサいロゴがついている車は買えません。

アメ車では唯一、ジープはロゴも車体のデザインも好きなので、ジープの車ならオッケー、ジープの車を買おう、と一旦決めたのですが、私は小さな車(コンパス)が欲しく、娘は大きな車(グランド・チェロキー)が欲しくて決まらない。それに、調べると コンパスの評判は良くありません。


という訳で、今回は日本車もアメ車もアウトでした。娘も同感。


今回の購入で私が強く思ったのは「今の自分の身の丈にあっている車を買いたい」という事。その上で、「自分らしい車」。ここで娘の希望と合わず、かなりの討論を繰り返しました。彼女が欲しがったのは、レンジローバーを始め、BMW、ベンツ、アウディ等のヨーロッパの高級車なだけでなく、とにかく大きな車。中古車でも構わない、と。トップの写真を見ていただければわかるように、私はちっこく、娘は174cmと背が高いですから、感覚の違いがあるのは仕方がありません。私も若い時には、中古でもいいからBMWやベンツがいい、って思ってたので、娘の感覚を一言に「贅沢」と非難はできません。


ヨーロッパ車でもフォルクスワーゲンならいいな、と思いました。フォルクスワーゲンは、ドイツでは庶民の車で、お値段はそれほど高くないのにスタイリッシュ。私が本当に欲しかったのはワゴン車なのですが、娘が断固反対。「そんな老人の車に乗るのは恥ずかしい!」と。なるほどね〜。ちなみに、ワゴン車はSUVの人気に押されて去年のモデルで製造中止だそうです。ええ〜、悲しい。余計に欲しいな〜、と思っちゃいましたよ。


ネット検索だけで悩みに悩んだ結果、ディーラーに行く事にしてからの苦労は明日お届けします。

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