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こんな時だから経験できた人の優しさと娘の成長



ニューヨークのココマスダ です。

クオモ州知事が自宅待機命令を出してから

丁度1週間が経ちました。

上の写真はうちの近所にあるホールフーズ・マーケット。

今朝9時半頃撮った写真です。

入店の人数制限が続けられているようです。

皆、間隔を広く取って待っています。

前から見るとこんな感じ。

アジア人でなくてもマスクをしている人を良く見るようになりました。


私も先週の日曜日にはこうして並んだのですが、

10人づつぐらい入れるので、大した待ち時間ではありませんでした。














斜向かいにあるスーパー、Target (ターゲット) には

列がいなかったので、今日はそちらで買い物をする事にしました。

一時はトイレットペーパーや買い置きできる食料品の買い占めをする人が多く、

空の棚が目立っていたターゲットですが、今日はほぼ全ての棚に商品が戻り、

空だったのは肉類のコーナーだけ。

何か理由があるのだろうな、、、。

肉類はまだ買い置きを冷凍してあるので大丈夫。

今日は5日ぶりの外出。

実は、自粛して出なかったのではなく、自宅待機命令が出た2日後の火曜日に

ひとりで10マイルぐらい離れたジョージ・ワシントン・ブリッジまでサイクリングに行き、

なんと帰り道で事故ってしまったのです。

*散歩や屋外での運動は、単独であれば許可されてます。

かなりのスピードで走っていて、片手をハンドルの横から上に動かした途端に車輪が逸れて、

バランスを失って転倒!

あちゃ〜!

まだ慣れていない新品の自転車で、何が起こったのか未だに判明してませんが、

体を強く打って、道に倒れたまま動けなくなってしまいました。

"Are you OK?"

(大丈夫?)

ソーシャル・ディスタンスを命じられているこんな時ですが、

3人のサイクリストが止まって声をかけてくれました。

そのうちふたりは男女のカップルで、

私とは間隔をおいていましたが、

もう一人の中年の男性は近くまで来て

"You should move to the side of the road. Do you need help? "

(道路からは動いた方が良いね。助けがいる?)


と聞いてくれて、体を支えてくれました。

私は痛みに呻きながら這うように何とか移動して、

自転車は動かしてくれるようにお願いしました。

ハンドルに固定してあったiPhoneがすっ飛んでいたのも渡してくれて。

幸い壊れてませんでした。良かった〜!!

その時はもう体が痛くて姿勢を変えるのもままならず。

彼らが

"We should call an amburance." 

(救急車を呼んだ方がいい)


というのは断りました。

先ず、コロナで大混雑の医療機関に

こんな事で迷惑をかけたくない(日本人的考え?性格?)という気持ちと同時に、

救急車を呼んだら、保険の負担外で千ドル(10万円以上)はかかるだろうから。

はい、娘のために救急車を呼んだ事があり、わかっているので。

アメリカの医療の現実です。

自転車のチェーンが外れてしまっていたのも、その男性が直してくれました。

ありがたや!

"Do you have anyone you can call?"

(誰か連絡できる人いるの?)


と気遣ってくれて、娘がいる、と答えて、

それ以上引き止めるのは申し訳ないので、


"You can go, I will be fine. Thank you, so much!"

(私は大丈夫ですから行っても良いですよ。どうもありがとう!)

全然大丈夫じゃなかったのですが!

でも、ここで言いたいのは、最近アジア人がコロナの感染源と思われて、

差別されたり暴行されたりするのが問題になっていますが、

こうやって 感染を恐れず手助けしてくれる勇敢で親切なニューヨーカー達もいる!って事。

嬉しかったです。

事故った場所はハーレムよりさらに北の145丁目のあたりの自転車道。

車は入れない場所だったんです。

大丈夫、と言ったのは良いけど、自転車にまた乗って帰るのは不可能。

家まではかなり遠い道のり。

さて、どうするか、、、。

結果から言うと、なんと、まだ子供だと思っていた19歳の娘が大活躍してくれたんです!

先ず、無理やり立ち上がる前に、

自宅にいる娘に電話して起こった頃を説明し、

帰るまでに時間がかかるから心配しないように伝えました。

"Where are you? I can come and get you."

(どこにいるの?迎えに行ってあげるよ。)

先ずは、何とかして車が入れる場所まで移動する必要があります。

痛みを堪え、ヨロヨロと自転車を押しながら、

132丁目のスーパー、フェアウェイまで何とかたどり着き、

そこからまた娘に電話しました。

”Wait for me. I will be there right away!"

(待ってて、すぐにそこに行くから!)

ちなみに、私と娘の会話は、基本的に私は日本語で話し、娘が英語で話すおかしなバイリンガルです。

娘には小学校3年生まで日本語補修校に通わせましたが、現地小学校に入った途端に英語が日常会話となり

私に日本語で話すことはしなくなりました。

随分頑張ってはみたのですが!

でも、私が日本語を話さなくなったら日本語を忘れてしまうだろうと未だに日本語で話して、娘の日本語を何とか維持してます。私も英語で話してしまった方がずっと楽なのですが!

難しい話題になると、娘が理解できないので英語で話します。

事故の話に戻ります。

とにかく、私は座ることも出来ず、自転車に寄りかかって立ったまま娘を待ったのですが、

それから彼女が来るのが早かった事!

アプリでロケーションをシェアしたのはもちろんです。

テクノロジーに感謝!

うちの車は7年前に処分して、必要な時は、シェア・カーの ZipCar (ジップ・カー)か

普通のレンタカーを借りています。

ニューヨーク州では、25歳にならないとレンタカーは借りられないのですが、

ジップ・カーは大学と提携していて、なぜか借りられるのです。

娘の父親(私の元夫)は車を持っているので、最初は電話して彼の車を借りようと思ったそうですが、

時間がかかりすぎる、と判断して、家の近所でジップ・カーを借りたそうです。

自転車を乗せることを予想して、ちゃんと荷台の大きい四輪駆動の車を借りてきました。

全て冷静にてきぱきと!

その時、娘がなんと頼もしく見えたでしょう 

限りなく甘えん坊で、超わがままで、まだまだ子供だと思っていたのに、

いつの間にこんなに大人になったのか!

元夫の反対を押し切って、寮住まいをさせて良かった!

娘は私をすぐに病院へ連れて行くと言いましたが、私は「それはしたくない」と言い張りました。

救急車を呼びたくなかったのと同じく、看護婦さんやお医者さんをわずらせたくない、のが理由。

とにかく家に戻って打ったところを氷で冷やしたい、と。

車に乗った途端にお互いに安心して、帰る途中で大好きなアサリのピザをテイクアウトしました!

今ニューヨークのレストランはお持ち帰りとデリバリーをする事は許可されているんです。

私はそれから二日間歩くには松葉杖が必要でした。

幸い、娘が膝の靭帯を切って手術した時のがうちにあり、アイスパック等も沢山あるので助かりました。

打ったのは左のお尻と胴で、痛みはまだありますが、3日目からは何とか歩けるようになり、

今日は外出も出来た訳です。

今だに、くしゃみや咳、そして鼻をかむととても痛いので、もしかしたら肋骨にひびが入っているかも、と思います。それでも、何も折れてはいないと思うし、自然治癒するしかないので気長に治すしかありません。

毎日少しづつ良くなっているのは確かなので、安心です。

いや〜、馬鹿な事故だった事は確かですが、

こんな事でもなければ、娘の成長に気がつかなかったかもしれません。

まだオマケがあるんです!

次の日に、「昨日はいくらかかった?お金返すから。」

と聞くと、

"It's OK. No need." 

(いいよ。いらない。)


ハァ〜?! 

いつも高い物をねだってばかりで親を困らせていた子が!

せっかくなのでありがたく思いやりを頂戴する事にしました。涙

でも、、、、

娘が急に完璧になった訳ではなく、私が問題なく歩けるようになった途端に

またほぼ何もやらなくなりました。 おいおい!

態度が横柄だし! 笑っても減るもんじゃないんだから!

「杏奈ちゃん、自分が使った食器は片付けて!」

「バスタオルは使ったら戻してね!」

ふ〜。ま、いっか。

大事な時には行動できる、ということがわかったから。

皆さんもお元気で。

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