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屋外ダイニングとキャッシュレス決済で生き延びようとしているニューヨークのレストラン業界




こんにちは。ニューヨークのココマスダ です。

コロナ禍の生活にはいささかうんざりしてきていて、生産性がちょっと落ちてきているこの頃です。良くないですが、私はずっと走り続けてきたからなぁ〜。人生の中でこういう時期があっても良いのかもしれません。と、自分をあまり責めないようにしているのもこれまで(コロナ禍前)と違うこと。

さて、ニューヨークでは経済再開が始まって、レストランの屋外営業が許可されて2週間が経ち、どんどん街の風景が変わってきています。見かけはどうでもすぐさまテーブルや椅子を外におき始めたのは個人営業の小さな店。店内ダイニングは当分許可されそうもありませんから、とにかく営業を再開しないと潰れてしまう!と死活問題でしょう。わかります。

各店毎に、プラントボックスを利用したり、暴動から店舗を守るために使った板を利用して囲いを作ったりして工夫しています。店の前にシェアバイクのシティバイクのドックがある店は、「屋外スペースが取れないからドックを他の場所に設置して欲しい」と要求しているという記事も見ました。レストラン業界は必死です。

それでも潰れる店は後を断ちません。本当に気の毒です。

「ソーシャルディスタンスが決まり通りになされていない!処罰するぞ!」

とクオモ州知事が昨日怒っていましたが、レストランだって一生懸命なのだから、ちょっと多めに見てあげてもいいのでは、と思います。もちろんコロナの感染者がまた急増したら元も子もないのですが。

自宅待機に疲れていたニューヨーカーたちは喜んで屋外ダイニングを試し始め、私も、彼氏や娘と彼女のボーイフレンド、限られた人たちと何回か外食しましたが、気がつくと若い人たちばかり。ここ数ヶ月、公園に行ってピクニックしていても、見回すと、あれ、若い人たちしかいないな、とは思いました。

I wonder if people our age or older are scared of COVID and don’t come out.

私たちの年齢かそれ以上の人たちは、コロナが怖くて出てこないのかしら。

ともうすっかり白髪の彼につぶやくと、

I am scared, too, but I am doing this for you.

僕も怖いけど、君のためにやってあげているのだよ。という返答。

そうそう、コロナの流行り始めには、スタッフに会ってきた私からの感染を恐れて一歩引いた彼に驚いて、それなら、と2ヶ月以上彼に会うことを自粛したのでした。最初に折れたのは一人暮らしの彼だったのですが。私は家でじっとしていられる性格ではないし、一応マスクはするし気をつけてはいるけど、感染が怖い、という感覚はないからな〜。布マスクは感染予防には効果なし、ってわかっているし。私に合わせるのも大変なのね〜、と感謝の気持ちです。


1日を一緒に過ごすと、消毒薬で頻繁に手を消毒する事を強制する彼です。

私よりずっとコロナ感染を恐れて、必要な物は全て注文、散歩にもほとんど出なかった娘も、先週からほとんど毎日、ボーイフレンドと一緒に外出したり、父親と食事したり、父親の車でビーチに行って友達に会ったりもしているようです。「今は非常事態なのだから。」と、どこで誰と会って何をしたのか言って欲しい、とは伝えてあるのですが、報告は少ないです。う〜ん、気にしていたらキリがないですけどね。

ちなみに、レストランでは、今までのようにメニューを使っている店もありますが、コロナ感染を避けるために、キャッシュレスだけでなく、コンタクトレス・オーダー・システムが進んでいます。

印刷されたメニューが無くなり、テーブルにあるQ Rコードをスマホでスキャンして電子メニューを見るのですが、この方法は日本でもすでに取り入れられているようですね。

これは、パンデミック前、去年行ったアッパーイーストのバー・レストランで経験していました。「ああ、これでメニューのデザインも必要なくなるのか!」と、昔はメニューデザインも手掛けた元デザイナーとしては非常に悲しく思ったのですが、この変化がパンデミックの所為で急速に進んでしまいました。

デジタル文化は好きな私ですが、ここまで来ると考えちゃうな〜。

日本の回転寿司屋や居酒屋で使われていたタブレットからの注文方法も無くなって、QRコード形式になっていくのですかね。そう言えば、ニューヨークのラガーディア空港や他の空港でも普及していましたが、あれは嫌いだったから、ま、いいか、です。

あらっ、今検索したら、QRコードは、日本のデンソーウェーブ(開発当時はデンソー)開発部門に所属していた、原昌宏という人が発明したのですね! QRコードの道のり

でも日本社会の常で、会社員として発明したからお金持ちになれてはいないのだろうな。

ただ、キャッシュレス決済が進んでいるのと同時に、ニューヨーク市は今年の1月に、市内のレストランや小売店が現金での支払いを拒否し、クレジットカード払いなどに限るキャッシュレス決済を禁止する法案を可決しているのです。

どうしてか、というと、2019年のニューヨーク市の発表によると、人口全体の12%近くの世帯が銀行口座を持たず(unbanked)、21.8%の世帯は口座を持っていても小切手による支払いや銀行以外の金融サービスを利用している(underbanked)からだそう。

2019年にこれと同様の法律を制定したサンフランシスコ市とフィラデルフィア市に続いて、ニューヨークはキャッシュレス店禁止を導入する3番目の市となります。ニュージャージー州では州全体でキャッシュレス禁止法を導入しています。

これがどうなったのか、と調べてみたのですが、わかっていません。ミッドタウンのピザ屋はそのままのレジで営業していましたけどね。高めのレストランは、どうせ貧困層は相手にしていないからオッケーって感じなのでしょうか。罰せられないのかなぁ〜。スマホを使いこなせない高齢層はどう対応するんだろう。と、もうひと事ではなくなったことを心配する私です。


ニューヨークのレストラン業界、本当にどうなるのでしょうね。

生き延びて欲しいです。


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