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国際養子縁組という選択



こんにちは。ニューヨークのココマスダです。


昨日、「娘の産みの親との契約」を書きましたが、フォローが必要だな、と感じました。


普通の家族や子供がそれぞれ全く違うのと同じように、養子縁組の経験もそれぞれがユニークです。

先ず、私たちの経験ー産みの両親が揃って養子縁組の手続きをしたことーはかなり珍しいらしい。普通は産みの母親だけで、父親がわからないとか、関わりたくない、という場合が多いらしいです。


養子縁組を考えている人が心配することのひとつが産みの親、家族のことでしょう。


子供を取り返しに来るのではないか、

後でお金をせびられるのではないか、

兄姉はいるの? また子供が生まれたらどうするの?

色々なシナリオを考えてしまいますよね。


養子縁組には、Closed Adoption と Open Adoption があります。

前者の場合、養子縁組をエージェンシーが扱い、産みの親と育ての親は会わずに、両者に関する情報は全て隠蔽されます。昔はほとんどの養子縁組がこちらのケース。産みの親と関わることがないばかりか、子供にも養子だという事実は知らせないことが多かったのです。後者は、養子縁組に関する情報が関係者に渡されて、子供にも知らされ、産みの両親は子供の人生にも関わっていくのです。その度合いを Openness と良い、それは家族毎に違います。


アメリカでは現在ほとんどの養子縁組がオープンになりつつあり、そうでない場合も、子供が18才(米国では成人)になった時に産みの親に関する情報を得られる権利を認める州が増えています。ニューヨーク州では去年その法律が成立しました。


でも、「私が欲しいのは子供だけ。産みの親になんか関わりたくない〜!

子供にとっての親は自分たちだけの方がいい〜!」

という人たちも多いですよね。その方が親は楽。当たり前の感情だと思います。


アメリカにおいては、そういう人たちが選ぶのが国際養子縁組です。

実は私たちも始めはそのつもりで、中国孤児を養子に迎える予定だったのです。

そのことは「私の娘は養子です。その2」に書いています。


私は養子を迎えた人たちを結構知っていますが、全員国際養子縁組です。

白人がアジア人や中南米の子達を迎えたケースがほとんど。

私が住むトライベッカでは、アジア人の子を連れている白人の大人は珍しくありません。

「ああ、養子を迎えたのだな。」とわかります。


私と元夫も、白人とアジア人のハーフの子を養子に出来るかもしれない、と知らされた時に、

産みの親と関わっていかなければならない、ということは考えてもいなかったので悩みましたよ。

でも、AとDに実際に会って、「この人たちならば大丈夫。」と思ったのです。

娘のことを第一に考えてくれるまともな人たちで、本当にラッキーだったと思っています。


娘も今ではそのことを理解して、AとDは自分を産んでくれた人たちだけど、実の親はマミーとダディー(私たちのこと)、と思っていて、彼らの事を考えることはもうほとんど無いそうです。これもオープンな養子縁組のお陰。すでに感情的に辛いプロセスは超えてしまっていますから、これからは人生を楽しめるでしょう。


もうひとつオープンな養子縁組の大きなメリットは、両方の家族の家系と病歴がわかること。病院に行くと、家族の病歴も聞かれるではないですか。遺伝的にはどういう可能性があるか、とか。そういう時に、養子縁組をしたときの書類を見れば産みの親たちの病歴がわかるだけでなく、連絡して聞くことも出来ます。


娘が大きくなって子育てに悩んだ時にはAに相談したりもしました。「ねぇ、あなたはどうだった?」と。

彼女は娘と血の繋がりがあるだけではなく、アメリカで育ち、私よりずっと若いですから、相談役にはぴったりなのです。彼女はそうやって、娘に関して私が相談することにも感謝しているようです。


多分とても珍しい、でも素晴らしい関係だと思っています。


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